tool@zepp review

TOOLのZepp東京公演1日目から帰還しました。


S.Eにトランスっぽい曲が掛かる中、先日のオーストラリアのラジオでゲストDJをしたジャスティンさんの趣味かなとふと思いながら待ちました。奥行きも幅も無いせせこましいステージを見上げると、巨大なドラムセットの要塞が組まれています。ノートPCのモニタも設置されていました。
そしてメンバー到着。まあ何着てるか髪型とかどうでもいいでしょう。とりあえず皆さん普段の動きやすい服装でした(おい)
メイナードさんのパーカはhttp://www.puscifer.com/で買ってあげてください。変なのばっかりだけど。
1曲目のおなじみStinkfistでは、メイナードさんが曲にあわせてポーズを決め、早くもダークな世界観に引き込まれます。この時点では4連スクリーンに映像はなし。観客席はもちろん盛り上がっているのですが、一部のグループの汚い罵声が少々気になりました(これが後に問題に)
そして美メロの映えるForty six and Twoです。このリフが聞こえただけで盛り上がるのなんの。途中からやっと映像が出てきました。聞きながらしみじみ面白い転調だなあと感心。
そして大盛り上がりのJambi。アダムさんのソロは面白いのねー。あのワウはマイクで操作してるのか。メイナードさんのダンスが楽しそう。いつも思うんですが、こういう場合、観客も一斉に同じポーズで盛り上がってみたら楽しいんじゃないかと(危ないだろう)
そしてリフの美しいSchism。イントロの和音が響いた時点で観客席から悲鳴が。「私は叫ぶ代わりに囁く」といつかのインタビューでメイナードさんが言っていたように、ヴォーカルは完璧に4つのパーツの1つとなっています。ギターが美しい・・・。いや、前にいるとヴォーカルよりギターやベースのモニタ音ばかり聞こえるのが悲しい・・・(なら下がれよと言わないで〜)
そして曲間のSEの終わりごろに、メイナードさんがなぜか座り込み、ごそごそと準備しているような。えっ?あれは・・・。
やったー!Rosetta Stonedだ。いえ、メガホン片手のスーパーの売り出しではありません。この歌詞がオフィで発表されていたけど、ファンが一時ヒアリングを競ってたのを思い出す。無理だって。いやー映像が面白い!宇宙とエジプトとトンデモと月刊ムーの世界ですな。すいません、楽しくて一部を一緒に歌っちゃいました(小さい声で)
そして観客席の一部の外人客の罵声が耐え難い状態になっている中、The Potに突入。この辺りからやっと声がバックに埋もれずに聞こえるようになる。でもイントロのアカペラのときくらい騒ぐなよ一部の(数人の)客!あー、”…boy”の歌詞でゾクっと来ちゃう。曲の入りのタイミングで、ダニーさんが真剣にタイミングを計っていました。
そしてメンバーが座るインターバル。こんなの以前にあったっけ?観客の灯すライターのオイルの匂いが会場を包み、管理人はいつかのサマソニのガンズのアリーナを思い出しました。火気厳禁。
そして、いつも間にか下りていた巨大な幕には、10,000 Daysのジャケットのカラー画像が。うわーこれはいよいよ。これは真剣に聞かなくちゃ・・・と思った矢先。「XXXXXX!」「XXXXXXX!」(聞くに堪えない低俗な罵声)「シーーッ!」(会場失笑)なによこの緊張感の無さは。何よこの酔っ払いの英語の罵声は。誰よ騒いでるのはっ!さっきから曲も聴かないで邪魔してるのはっ!(怒)
ああ、いいから曲に集中しなくちゃ。そして今回のハイライトである。Wingsの連作に突入。メイナードさんは、KORGのシンセで雷鳴やSEを操作しながら、淡々と(感情を抑えて)詠唱します。きらめく夢幻の映像が、2001年宇宙の旅状態です。会場はいつしか騒ぐのもやめ(いや例外もあるけど)、ヘヴィーな世界に圧倒されて行きました。いや、すっごく空気と肩と背中が重いんです・・・。パート2で、メイナードさんは、雲の流れる美しい映像をバックに、一部、感情をこらえ切れなくなったように時おり声を荒げ、Give me my…のあたりから徐々に感情を盛り上げ、やがてそれは映像と共に炎上する感情の大爆発へと繋がりました。いやー、すごいですこの曲!こんなにライブで映える曲とは思ってませんでした・・・。ジャスティンさんは座ってベースを演奏していました。追悼と簡単に言いますが、宗教(魂の救済)への渇望と、その裏切りと、己の無力感へのアンビヴァレンツが、この曲に昇華したのだろうかとふと思いました。「蟻が蝶の羽を曳いて行く」(@測量船)ように、(死の光景の)残酷なまでの美しさと、すべてを突き放す「冷徹な存在」としての「絶対者」と、それに対峙する人間の弱さへの嘆き、なのではないでしょうか。この曲の歌詞は、先日、TOOL ARMYで公開されました。
そして重すぎる空気を振り切るかのようにLateralus。東洋的なリフの美しさもさることながら、ダニーさん、演奏が凄すぎて顔が見えない(シンバルに隠れて)。会場が歌うわ叫ぶわモッシュだわでえらい事態に。前方は完璧にモッシュピット状態。メイナードさんは歌いながら客席の誰かを指差してたみたい(騒ぐなそこのガイジン、かな?)
そしてリフだけで客席が絶叫したVicarious。「ネットというバーチャルな世界の死生観」を鋭く告発する歌詞にふさわしく、映像は、ホワイト・ノイズの画面に死のイメージが交錯します。「俺は安全な場所から見守る、俺のかわりに死ぬ貴様らを」歌詞が重いです・・・いや、演奏も凄いことになってますが客席のモッシュも末期状態に。
そしてAenemaですな・・・。ここまで全くと言っていいほどMCらしいMCがなかったけど、ついに「ありがとうございました@日本語」だけでした・・・。もっとしゃべって・・・。明日に余力を残したのかも知れないけど(涙)


ああ、とりあえず2日目行っときます。今日はモッシュで蹴られないといいな・・・。
当日券あるからみんなも来てね。来ないと損するよ!
http://www.creativeman.co.jp/2007/tool/index.html
エキサイトのレビューはこちら:
http://www.excite.co.jp/music/
・・・あのなあ、メイナードさん・・・。(もう脱力して何もコメントできない管理人)
https://store.puscifer.com/
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