tool / max raabe

海外記事より。TOOLのライブレビューです。


小さい会場なので、一瞬で売り切れてダフ屋が横行したようですね。いけませんね。セットリストは後半が特にいい流れだなあ。「俺らの曲は着メロなんかに収まる代物じゃない」確かに。

Its lead singer, Maynard James Keenan, recently said of his band’s songs: “These are not commercials, they are not three-minute jingles, they’re not as easy to get into – this is more like presenting a film.”
source


ETS
で拾った、とあるコラムサイトに掲載された10,000 daysのレビューです。しかし、ここまで言いたい放題するとさぞ気持ちいいだろうなあ。
ところで、管理人は先日、東京の第一生命ホールで開催されたMAX RAABE & PARAST ORCHESTER(マックス・ラーベ&パラスト・オーケストラ)の公演を聴いてまいりました。(写真はGetty Imageから)
Max Raabe
偶然、検索で発見しましたが、危うく見逃すところでした。欧米では既にかなりの知名度を持つ彼らですが、日本公演は今回が最初のようです。今回の公演は、日本ドイツ年の記念イベントの一環ということもあり、お国の方々も大勢いらしたようです。しかし、謙虚なラーベさんは、きちんと全てのMCを日本語でなさっていました。「スワレーサケベー」のコリーもびっくりですね。
小ぶりの会場内には、スタインウェイと、オーケストラピットがしつらえてあり、入場した楽団員の皆さん(12名)は、ヴァイオリンの女性以外は皆さんタキシードでした。そしてラーベさんの第一印象は、とにかく華奢で綺麗な印象の方でした。ええ、お雛様みたいな。声はというと、ちょうどイタリア・オペラのベル・カントのような綺麗なテノールで、ポルタメントや高音の伸びは驚くほどでした。私も声楽を習いましたが、まんま山路芳久みたいなの。あるいは藤原一郎かベニアミーノ・ジーリか。とにかくすごく良い声です。メッサ・ディ・ヴォーチェ(Messa di voce) というのはこういう声でしょうか。
曲目は、クルト・ワイルや戦前の白黒映画(「会議は踊る」など)から、とにかくマンソンのGAOGの世界観の舞台となっている「古きよき時代」そのままでした。この時代は、白人が顔を黒く塗って(黒人の真似をして)ジャズやミンストレルなどを演じるのが通例となっていて、ただお上品なだけではない、いかがわしいダイナミックさも、パラスト・オーケストラは表現していたと思います。
そして彼らの芸達者には文字通り驚かされました。楽器をほいほいと持ち替え(バイオリンからアカペラ、フルートからバンジョーなどなんでもござれ)あっという間に30人分くらいのオケに変貌してしまうこの多芸さ!まさに、タイタニックに乗船したお金持ちの気分になりました。
管理人は、師匠の故・塚本邦雄(戦前の映画と音楽の大ファンでもあった)に彼らを見せたかったと痛感しました。きっと、どんなに喜んでくれたことでしょう。私も、師匠に捧げる気持ちで、「ただ一度だけ(会議は踊る)」を一緒に口ずさんでいました。
そしてなにより、すっとぼけたラーベさんのキャラクターが最高でした。「コノサークヒンハ、センゼンーノ、フルーキヨキドイーツノ>ラーベさん日本語MC中」「ぶわっくしょーい!>観客のオヤジ」「・・・・・・・(数秒の沈黙)」など、とにかくおかしいの!それに、ドラムスの兄ちゃんのオーバーアクションがダイナミックでおかしかったです、なんか大昔のジェニトーチャーズのドラムそっくりで(すいません)
会場のアンケートに、来年の再来日のことが載っていました。皆様もぜひ一度会場に足を運んでみてください。クラシック好きでなくても十分に楽しめる、よいコンサートだと思いますよ!
あ、忘れてました。連中はマンソンの結婚式でダンス音楽を演奏したバンドなんですよ。詳しくはヘルンヴァインに聞いてね。
彼らを呼んだイッセー尾形さんのブログはこちらです。 彼らのバイオグラフィーはこちら(ドイツ語)
バンドですが、走らずもたつかずの鉄壁のアンサンブルはさすがドイツ民族ですね。特にラテン系の曲になるともはや暴走列車のようでした。それにラーベさんのソフトなヴォーカルが載る面白さ。これは、特に吹奏楽に興味のある人にはたまらないでしょうね。また、バカラックなどの好きな方にもおすすめできます。
最後に(しつこい)皆さん、執事喫茶でバイトすればもうかりますよ(おい)

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