gaga

レディー・ガガの埼玉スーパーアリーナ公演へ行って参りました。


前回の横浜アリーナに続く大規模アリーナ公演で、会場の外は既にアリーナ入場の長蛇の列ができていました。そのほとんどがガガのコスプレや、ミュージック・ビデオのコスプレをしているのだから、かなり想像を絶する異様な光景でした。所々でファン同士が写真を撮りあっているのは、コミケやドールイベントなどでも良く見られる情景ですが、何か一本タガの外れた様子はこちらの方がはるかに上回っていました。エリマキトカゲあり、ヴィレッジピープルの酋長あり、花魁あり、ガガ男のガイコツあり、えーとそれから・・・。
会場内はプロ機材の持ち込みは禁止されていましたが、コンパクトカメラやモバイルならOKのようです。モッシュやダイブをするなと散々放送で注意されましたが、さすがに、このソールドアウトのアリーナでそんな自殺行為をする輩はいなそうでした。
それにしてもファンのみなさんの気合が違う。頭上に30センチはある電飾をつけた人、20センチのピンヒールをはいた人、ウェディングドレスくらいはまあ日本のライブでも時折見かける光景ですが、Tバックに網タイツ、乳丸出しというのはなかなか見られない雄姿だと思います。どうやって駅から来たんだろうか・・・。
親子でガガ!という人も結構いるようでした、ちなみに終演後、私はしばらく耳がバカになってたんだけど(ラウドパーク並みの音量だったし)、あのアリーナ内の幼児は耳栓でもしてたのかね?
開演前は、ヨハン・シュトラウスやチャイコフスキー、ワーグナーなどの優雅なクラシック音楽が流れるなか、スタッフがひたすら拡声器でアリーナの入場案内を怒鳴り続けていました。いい加減耳が疲れ始めた6時頃から、ステージで前座のDJショウが始まりました。
内容は、被り物のないデッドマウスといったところでしょうか。正統派四つ打ちのノリノリで、しかしアリーナの入場列があのようにカオスな状態では、誰ひとり踊っていないのが気の毒でした。ゼルダの伝説からスカイラー・グレイまで、自在なプレイで一部の観客を沸かせていました。
前回はアングラなセミプレシャスウェポンが淫靡で面白いプレイをしましたが、今回は帯同していないようです。彼らはお元気かしらね。
10分押しほどで客電が消え、ステージの幕が引かれました。凝った中世のゴシックな古城のセットが高く組まれ、しずしずと馬に乗った一群が入場します。歌舞伎でよくある「馬の脚」ですね。人間の脚が上手く馬の脚を演じていました。ガガは女王のように入場します。先日、ラムシュタインも何やらこういう仰々しい入場の演出をやってたけど、こういうのが最近の流行りなのかね?
会場内は、前方に半円形にせりだした花道を作り、そこをメンバーが自在に走り回るという、U2レベルの豪華な構造でした。今回、クリエイティブマンが米のライブネイションと提携したことで、日本でも米国本国並みの本格的なセットを持ってこられるようになったのは、大変に素晴らしい事だと思います。しかし、何分にもお値段が張りますが・・・。管理人のチープなスタンド席でも1万4千円でしたもの、アリーナなんて相当なお値段なんだろうなあ。いよっ、ボッタクリ!
イントロに続き、何やら貴族や皇帝に娼婦がつかまり(いや、どこかの囚われの王女か何か?)、ひと悶着あって(姫君が格闘して敵を倒して)砦に駆け登ってやおら歌いだします。ガガ、声量すげー!
いや、前回の横アリよりも、ガガ本人が確実に声量、テクニックとも向上していました。さすが若さと努力のたまものですね。どういう風に変化していたかというと、腹から声が出ていて、しかも声のビブラートがしっかりかかり、無理のない発声になっていたように思います。リップシンクをしないと公言しているガガのこと、MCの地声や芝居の絶叫でも全くつぶれない発声は見事の一言でした。
また、場面転換ごとに下がってくる、LED照明のダイヤモンドのケージに入ったホログラフィーの巨大なガガの頭部が異様な雰囲気を醸し出していました。血の涙を流し、笑い、哲学的なセリフを吐く、彼女のアルター・エゴにしばし見とれました。
また、ボーン・ディス・ウェイのカバー・アートで話題になった、例のガガとオートバイのキメラですが、まさかアレがこの目で実際に見られるとは全く予想だにしていませんでした。はい、電飾のついた電人ザボーガーです。低い姿勢でバイクに手足をくくりつけられたガガが、腹這いの状態でステージをゆっくり回ります。しかも、背後には日の丸をしょって・・・。絶対、スタッフの中にに誰か「なめ猫」ファンがいるでしょ!
バイクはキーボードに変化し、ガガはYou and Iを弾きながら、MCでファンに語りかけました。いかに日本を愛しているか、日本にずっといたいくらいだった、などなど。感極まってステージで涙をこぼすガガに、ファンの大声援が飛びました。
確かに、全く英語のMCが通じていなかったし、周囲にも、「ガガ何言ってるか全然わかんねー!ジャパンしか聞こえねー!」と絶叫しているファンもいたほどですが、ファンの熱意はガガに伝わったようです。それにしても、シンガロング、少しは参加しようよ・・・。恥ずかしいので小声で歌いました・・・。
ガガはまたMCで、「大統領の選択を誇りに思う」と発言していました。確かに来日時のレインボーなヘアカラーからしても、ガガの性的マイノリティーへの熱意はハンパじゃなさそうですが、オバマも今回は色々な意味で大変そうだよなあ・・・。
また、今回の埼玉スーパーアリーナは、ガガと親交のあるヨーコとも縁の深い会場でもありますね。少し前まで例のジョン・レノン博物館もあったし。結局一度も行った事がなかったけど。
以上、部外者のざっくりとした感想でした。当日券もあるみたいだし、みなさんも気軽に行ってみてはいかがですか?公演は約2時間で、とても密度の濃いエンターティンメントでした。以下は管理人の激安コンデジから。今回は、前回に比べて、とてもオーソドックスな衣装が多かったように思います。ジューダスのモティーフからか、バイカーファッションが素敵ですね。
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ちなみに、音響は少々改良の余地がありそうです。ドラムがラウドな曲はヴォーカルがほとんど聞こえていませんでした。NINでは間違ってもこういう事はないんだけどなあ。でも、全体的に素晴らしくクリアで3Dの音像が明確なサウンドでした、玉アリにしては。いや、ラウドパークと比べちゃいけないのは判ってますが。
あと、ボーン・ディス・ウェイのビデオみたいに、新人類っぽいベイビーが大挙して生まれてくるシーンのグロい張りぼては、ちょっとボッシュの絵画「悦楽の園」みたいな演出でした。
ガガのボーン・ディス・ウェイはこちらです。
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Born This Way (Japan Special Edition Version) – Lady GaGa


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